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遥かなる滝を目指して [鯉]



数日前まで秋の訪れを感じていたのが嘘の様な、
夏を思わせる暑さと陽射しに実りの時を迎えた稲が
黄金色に輝いています。

今回はこちらの作品をご紹介します。

鯉 (花房壮一作・手びねり)
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目を見開き、全身で流れを捉える鯉。

生命力の強さなどから長寿、吉祥の象徴とされたり、
仙人の乗り物とされるなど特別な魚として扱われてきたといいます。

鑑賞様としても愛されてきた優雅な姿からは想像もできない、
荒い滝の流れを遡って龍になったという伝説を持ち、
逆境にも果敢に挑む底力を感じさせるとても魅力的で不思議な魚です。

愛嬌も感じさせる表情とゆったりとした雰囲気の中に秘められた
強固な意思と躍動感を、作品のテーマとしています。



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大成の道を行く [人物像]



長らくご無沙汰をしているうちに季節は秋へと移り、
作品も少しずつではありますが、ご紹介出来る準備が整って参りました。

今回はこちらの作品をご紹介します。

大成の道 (花房壮一作・手びねり)
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こちらの作品は、
背中の重い薪の事も忘れて書物に夢中の二宮尊徳が
本の中の一説に深く思いを馳せて道端の切株にふと腰を
かけたイメージを表現しています。

災害によって貧しい暮らしを強いられた尊徳。
その逆境にも負けず努力を重ね、自分の家だけでなく
母の実家や家老家の財政までも立て直し、
その際報酬を贈られるも、自らは一銭も受け取らなかったといいます。

人望を集め幕府の役人という大役を担う道へと繋がる
重い薪を背負って必死で歩いた道。
険しくも、やりがいと数多くの人々を救う
喜びに溢れていたであろうその道のりの原点を作品のモチーフとしています。







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鯉に金太郎 [鯉]



一層鮮やかさを増す山々の緑を、
爽やかな風が優しく揺らして通り過ぎていきます。

今回はこちらの作品をご紹介します。

鯉金 (花房壮一作・手びねり)
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巨大な鯉にしっかりと跨がり、じっと前を睨む金太郎。

「鯉に金太郎」には諸説あるようですが、
幼少より正義感も力も人並み外れて強く、
後に坂田公時と名前を改め、源頼光の四天王となり立身出世を
果たした金太郎と、滝に挑んで昇りきると龍になるとされた鯉を
掛け合わせた縁起物として、江戸時代より愛されてきたモチーフだといいます。

こちらの作品は、男の子の健やかで逞しい成長を祈る
意味合いと共に、勢いに乗る鯉と、それを捕まえ
掴んで離さない気迫の金太郎が真っ直ぐ未来を見つめる様子を
イメージとして表現しています。


工房では次の窯焚きに向け、着々と制作を進めております。
準備が整いまして、また皆様にご覧頂ける日を楽しみに
日々作陶に励んで参ります。
次回の更新までしばらく間が空いてしまいますが、
ぜひご期待下さい。




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伊勢海老に巻貝 [花器]



新緑の木々を大きく揺さぶって、
今日はとても強い風が吹いています。

今回はこちらの作品をご紹介します。

伊勢海老に巻貝 花入れ (花房壮一作・手びねり)
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石目を施した楕円を描く花入れに、
表に伊勢海老、裏に巻貝を施しています。

邪気を払う赤、堅牢な鎧を思わせる殻、
長寿を連想させる曲がった尾など、末永く続く幸せを連想させることから
お祝いの席にも用いられる伊勢海老。
そして、願い事が叶う、運を巻き取るとの言われがあるという巻貝。
大きな海を故郷に持つ縁起物を両面に配しています。

幸多い事を願うという意味合いを持たせながら、
活けるお花を引き立てられるよう、控えめなデザインとしています。





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遠い日に思いを馳せて [花器]


春の嵐が散らした花の後、やや寂しくなった枝に
ついこの間まで姿が見えなかった緑の葉が
みるみる生い茂るスピード感に圧倒されます。

今回はこちらの作品をご紹介します。

瓦型花入れ (花房壮一作・手びねり)
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嵐を乗りきった小さな椿を
瓦を象った花入れに挿してみました。

この瓦の文様は、日本で一番最初に瓦製造された際の
瓦文様だとか。飛鳥の法隆寺で使用されたといいます。

長い年月を越えてきた様子を所々に施した石目で表現しながら、
作品のアクセントにしました。

古くから愛されてきた花を活けながら、
想像でしか辿り着けない程の遥か彼方、
でも確かに存在した時代に思いを馳せてみるのもまた、
楽しいものです。





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古木に椿と木瓜 [花器]


今日はあいにくのお天気ですが、
薄墨色の空の下、霧雨に濡れた満開の桜もまた
風情があって良いものです。

今回はこちらの作品をご紹介します。

古木花入れ (花房壮一作・手びねり)
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庭の陰にひっそりと、椿と木瓜が咲いていたので、
焼成した古木の花入れに活けてみました。

長い年月をかけて自然が作り上げて来たものには
人の想像を超える神秘的で魅力的なものが数多くありますが、

古木もその一つではないかと思います。

遥かな時間を生き抜いてきた逞しさ、
過ぎていく数多くの時代を見守り続けてきたという
壮大で神秘的なその魅力をモチーフとしながら、

そこに花を活けることで、生涯を終えた木が糧となり
次世代を担うものが花を咲かせるという、
脈々と続いていく命の力強さも作品のテーマとしています。








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宝珠を捉えた昇り龍と降り龍 [龍]


桜の花も咲きはじめ、ようやく訪れた春の美しさに目を奪われます。

今回はこちらの作品をご紹介します。

宝珠に龍一対(花房壮一作・手びねり)
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湧き出るかのような波に乗る如意宝珠。
それを取り巻き躍動する昇り龍と降り龍。

昇り龍と降り龍については諸説ありますが、
こちらの作品の昇り龍は悟りを求めて修行を重ね天界へ昇ることを、
降り龍はその得た悟りを説くため天界より降臨することをイメージとしています。

人事を尽くした末、絶好調の波に乗った如意宝珠を捉え、天が味方した瞬間を
表現しています。



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石目に勝虫 [花器]



突然の雨に空気が少々ひんやりとする中、
開花間近の桜の蕾を見つけました。
満開の春は、もうすぐですね。

今回はこちらの作品をご紹介します。

石目文様花入れ「勝虫」(花房壮一作・手びねり)
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トンボは後に退かず、前へ前へと飛ぶ様子から
勇ましく勝利を招くとして「勝虫」とも呼ばれ、
兜の前立てなどに用いられてきたという一説を
テーマとしています。

石目を施す事で模様を浮き上がらせ、
口に行くほど広がるフォルムは
大きく開けていく空と未来を表現したようです。



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焼成した童 [仏像]



昨夜から降り続く雨が渇いた庭を潤して、
新芽を出しはじめた木々が生き生きとして見えます。

今回はこちらの作品をご紹介します。

童 (花房壮一作・手びねり)
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笑顔が何とも愛らしい童。手を合わせ、何を祈っているのでしょう。
一説によると、古くから子供の純粋で無心な様子は仏教の信仰の対象とされ、
数多くの像が造られてきたと言います。

焼成したことで表情に奥行きが生まれ、
豊かで愛らしい印象がより一層強くなった気がします。





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焼成した兜「菊」 [兜]


少しずつ寒さも緩み、小さな花を付けた梅が
まだ色の少ない景色に彩りを添えています。

今は梅が見頃を迎える季節ではありますが、
今回はこちらの作品をご紹介します。

兜「菊」 (花房壮一作・手びねり)
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古来、中国では菊は不老長寿の妙薬とされ、
最大の陽数が重なる事から縁起が良いとされる重陽に
菊の花を浸した菊酒を飲む習慣があったといいます。

この故事は平安時代に日本に伝わったとされ、
重陽の節句には菊酒や菊尽くしの料理を頂いて邪気を払い、
無病息災を祈る宮中行事となったのだとか。

こちらの作品は、兜にその菊をあしらいました。
また、前立て前面部分に入れた模様は水をイメージし、
古くから着物の柄に用いられてきた流水と菊の組み合わせを表現しています。

身を護る物であり、魔よけの象徴とされる兜に、
高貴で長寿や無病息災の意味を持つ菊、さらに
湧き出る事から活力が湧く、悪いことを流すという意味を持つ水を
掛け合わせたデザインとしています。





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