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檜垣に竹 [花器]


赤や黄色の美しい落ち葉が、
冬の庭に彩りを添えています。

今回はこちらの作品をご紹介します。

花入れ 「檜垣に竹」 (花房壮一作・手びねり)
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檜の薄皮を網代のように斜めに組んだ
垣根をモチーフとした檜垣模様。

その檜垣模様に竹を合わせ、
直線的な模様の檜垣と曲線を描く竹の
一見相反するものが重なることで生まれる新たな魅力や美しさを
作品のテーマとしています。

こちらの作品は、籠の形にすることで
人の手が造りだした、日々使う道具という
「生活」を思わせる物に花を活けて楽しむ面白さ
を表現しました。

口を中央から外しているので、
角度を変えることで新しい魅力に出会えるのもまた
楽しいものです。






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菰を纏った牡丹 [香炉]


山々を広く彩る紅葉が、日毎に鮮やかさを増して
目を楽しませてくれています。

今回はこちらの作品をご紹介します。

香炉 「牡丹に菰」 (花房壮一作・手びねり)
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「富貴でも時節の菰は着る牡丹」
という諺があるといいます。

「富貴花」との別名を持つ牡丹でも
冬は貧しく見える菰を巻いてじっと寒さに耐えて
春を待つ姿から、

困難な時期を辛抱し、枯れず腐らず精進すれば
美しく花開く時が来る、という意味合いなのだとか。

こちらの作品は、菰が破れる程の長く厳しい季節を越えて
牡丹が大輪を咲かせた瞬間をイメージとして表現しています。


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釣瓶の中から3蛙 [香炉]



朝、うっすら降りた霜が朝日を受けて
キラキラと輝いていたのが幻かと思うほど、
日中は暖かな陽射しが降り注いでいます。

今回はこちらの作品をご紹介します。

釣瓶に三蛙 香炉(花房壮一作・手びねり)
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釣瓶の縁に掴まった三匹の蛙たち。
外の世界に興味津々といった印象です。

「釣瓶に蛙」のモチーフは古くから根付のデザインなどに
多く用いられてきたといいます。

こちらの作品は、
「井の中の蛙が釣瓶というチャンスに乗って
広い世界に出てきた」というイメージを
作品のモチーフとしています。

また「3」は「満ちる」に通じ、和をもたらす縁起のよい
数字とされる事から、

満を持して、今まさに好機到来という意味合いを
持たせています。


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丸八の印半纏を羽織って [狸]


雨の多かった10月も、最後は気持ちの良い
秋晴れとなりました。

今回はこちらの作品をご紹介します。

狸 (花房壮一作・手びねり)
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下駄履きに、大きな印半纏を羽織った狸。

古来より愛嬌ある姿で描かれ、縁起物としても愛されてきた狸。
様々な地域に伝説が残り、木の葉をお金にして買物をするなど
人を化かして悪戯をする半面、困った人にお金を貸したり、
酔って山中に迷い込んだ人を案内するなど、
人々の生活の近くに存在し、命を落とした後も
祠が建てられ信仰を集めている例もあるといいます。

こちらの狸は、これからひと仕事しようとしているのでしょうか。
何か考えを持っている様な顔をして、
良く見ると手足は人の形をしています。

羽織った印半纏の背中には、大きな丸八。
末広がりで縁起の良い「八」でもありますが、
丸八は尾張徳川様の合い印。
狸ながらプライドを持ち、人の世界で命懸けで働く気迫が
本物であることをイメージとして表現しています。



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貝に蛸 [香炉]



長い長い雨の後、稲刈りの終わった田の中を
多くの雀達が飛び回っています。

今回はこちらの作品をご紹介します。

伏せ香炉 「貝に蛸」 (花房壮一作・手びねり)
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貝を捉えて離すまいと足を伸ばす蛸。
こちらの貝は扇型が美しく、江戸時代の俗説から
順風満帆をイメージさせる「帆立」の名が付いたとされる帆立貝に、
「多幸」とも言われ、足の数が末広がりを意味する八で縁起が良いとされる蛸を
組み合わせています。

そんな風に言われているとは全く思っていないであろう蛸の
呑気にも見えるユーモラスな姿が、ふと微笑みを誘います。




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遥かなる滝を目指して [鯉]



数日前まで秋の訪れを感じていたのが嘘の様な、
夏を思わせる暑さと陽射しに実りの時を迎えた稲が
黄金色に輝いています。

今回はこちらの作品をご紹介します。

鯉 (花房壮一作・手びねり)
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目を見開き、全身で流れを捉える鯉。

生命力の強さなどから長寿、吉祥の象徴とされたり、
仙人の乗り物とされるなど特別な魚として扱われてきたといいます。

鑑賞様としても愛されてきた優雅な姿からは想像もできない、
荒い滝の流れを遡って龍になったという伝説を持ち、
逆境にも果敢に挑む底力を感じさせるとても魅力的で不思議な魚です。

愛嬌も感じさせる表情とゆったりとした雰囲気の中に秘められた
強固な意思と躍動感を、作品のテーマとしています。



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大成の道を行く [人物像]



長らくご無沙汰をしているうちに季節は秋へと移り、
作品も少しずつではありますが、ご紹介出来る準備が整って参りました。

今回はこちらの作品をご紹介します。

大成の道 (花房壮一作・手びねり)
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こちらの作品は、
背中の重い薪の事も忘れて書物に夢中の二宮尊徳が
本の中の一説に深く思いを馳せて道端の切株にふと腰を
かけたイメージを表現しています。

災害によって貧しい暮らしを強いられた尊徳。
その逆境にも負けず努力を重ね、自分の家だけでなく
母の実家や家老家の財政までも立て直し、
その際報酬を贈られるも、自らは一銭も受け取らなかったといいます。

人望を集め幕府の役人という大役を担う道へと繋がる
重い薪を背負って必死で歩いた道。
険しくも、やりがいと数多くの人々を救う
喜びに溢れていたであろうその道のりの原点を作品のモチーフとしています。







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鯉に金太郎 [鯉]



一層鮮やかさを増す山々の緑を、
爽やかな風が優しく揺らして通り過ぎていきます。

今回はこちらの作品をご紹介します。

鯉金 (花房壮一作・手びねり)
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巨大な鯉にしっかりと跨がり、じっと前を睨む金太郎。

「鯉に金太郎」には諸説あるようですが、
幼少より正義感も力も人並み外れて強く、
後に坂田公時と名前を改め、源頼光の四天王となり立身出世を
果たした金太郎と、滝に挑んで昇りきると龍になるとされた鯉を
掛け合わせた縁起物として、江戸時代より愛されてきたモチーフだといいます。

こちらの作品は、男の子の健やかで逞しい成長を祈る
意味合いと共に、勢いに乗る鯉と、それを捕まえ
掴んで離さない気迫の金太郎が真っ直ぐ未来を見つめる様子を
イメージとして表現しています。


工房では次の窯焚きに向け、着々と制作を進めております。
準備が整いまして、また皆様にご覧頂ける日を楽しみに
日々作陶に励んで参ります。
次回の更新までしばらく間が空いてしまいますが、
ぜひご期待下さい。




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伊勢海老に巻貝 [花器]



新緑の木々を大きく揺さぶって、
今日はとても強い風が吹いています。

今回はこちらの作品をご紹介します。

伊勢海老に巻貝 花入れ (花房壮一作・手びねり)
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石目を施した楕円を描く花入れに、
表に伊勢海老、裏に巻貝を施しています。

邪気を払う赤、堅牢な鎧を思わせる殻、
長寿を連想させる曲がった尾など、末永く続く幸せを連想させることから
お祝いの席にも用いられる伊勢海老。
そして、願い事が叶う、運を巻き取るとの言われがあるという巻貝。
大きな海を故郷に持つ縁起物を両面に配しています。

幸多い事を願うという意味合いを持たせながら、
活けるお花を引き立てられるよう、控えめなデザインとしています。





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遠い日に思いを馳せて [花器]


春の嵐が散らした花の後、やや寂しくなった枝に
ついこの間まで姿が見えなかった緑の葉が
みるみる生い茂るスピード感に圧倒されます。

今回はこちらの作品をご紹介します。

瓦型花入れ (花房壮一作・手びねり)
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嵐を乗りきった小さな椿を
瓦を象った花入れに挿してみました。

この瓦の文様は、日本で一番最初に瓦製造された際の
瓦文様だとか。飛鳥の法隆寺で使用されたといいます。

長い年月を越えてきた様子を所々に施した石目で表現しながら、
作品のアクセントにしました。

古くから愛されてきた花を活けながら、
想像でしか辿り着けない程の遥か彼方、
でも確かに存在した時代に思いを馳せてみるのもまた、
楽しいものです。





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